肱川は、肱川流域のための川に!

 中予分水のために計画された山鳥坂ダムの分水の内容の説明
は、紆余曲折を経ていますので、ここで整理してみます。

基本計画時から
変更されずに今もあること

平成6年8月
山鳥坂ダムの建設に関する基本計画

 分水 工業用水 毎秒0.45トン
    水道用水 毎秒1.5トン

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   この計画は、平成16年の現在も、
   変更にも廃止にもなっていません。
国土交通省四国地方整備局が
流域住民に説明してきたこと

平成6年8月
山鳥坂ダムの建設に関する基本計画

 分水 工業用水 毎秒0.45トン
    水道用水 毎秒1.5トン

平成13年5月 見直し案

 分水 工業用水 0
    水道用水 肱川の余力である
         毎秒1.35トンを分水

平成14年7月 再構築計画案

肱川の治水と環境のためのダムであるとし、分水はないものとして、流域の合意形成が図られた。
分水は中止になったと誰もが受け止めた。

平成16年1月
肱川水系河川整備計画(素案)公表
ここに記載されている肱川の流れは、分水がある時と同じである。


 国土交通省が今年度中(平成16年3月)の策定を急ぐ肱川水系河川整備計画は、山鳥坂ダム建設計画の再構築計画案を論議するということになっています。再構築計画案は、基本計画を見直したが受け入れられず再度見直しをした案で、あくまでも基本計画あってのものです。基本計画が変更になっていないのですから、肱川水系河川整備計画(素案)の中に分水があるのは当然かもしれません。

 しかし、流域住民としては、この河川整備計画が今後30年の計画だと言われても納得はできません。分水は無いと言い、中予広域企業団も負担金全額返還を求めるのならば、山鳥坂ダムの基本計画は当然廃止し、分水のためにではなく、肱川の、肱川流域のための整備計画を、全く新たに考えるべきです。

 分水をしないのにわざわざダムを建設して分水のための水を流すなどという話があるでしょうか。

 莫大な費用をかけて山鳥坂ダムを建設しても、治水効果はさほどありません。国土交通省四国地方整備局は、ダム建設によって「ダムがない自然の流れの復活をめざす」と言いますが、このような考え方は自然界にも一般社会にも通用しません。

※平成16年2月26日 愛媛新聞
「負担金全額返還求める方針示す 中予広域水道企業団」