流域住民が切望する堤防は、本当に作られるのでしょうか


 下の表は、去る1月23日四国地方整備局が公表した「肱川水系河川整備計画(素案)」に掲載されている表です。




 この表を見ると、堤防の整備が本格的に始まるのは山鳥坂ダムの建設と鹿野川ダムの改造が完成した、という予定であることがわかります。公表によると山鳥坂ダムの完成は15年後。(素案)にある素晴らしい堤防整備は当分できません。
 また、総事業費1,840億円の内訳は、今のところ、ダム1,150億円、堤防690億円とされています。しかし、ダムが当初予算で完成することは少なく、建設地の条件によっては予算の2倍〜3倍かかることも。そうなった場合、堤防は……?

「洪水に対する安心安全の確保として、最終的には1/100の治水安全度(長い期間で平均的に見れば100年に1回程度の洪水に対する安全度に相当)」を目標とするが、当面の目標は1/40の安心安全の確保を目指す、現状は1/15の安全度である。」というのが山鳥坂ダム建設の「再構築計画案」に書かれている内容です。山鳥坂ダムは1/100の安全度(基本高水毎秒6300トン)での計画です。
 1/15の安全度から何とかして欲しいのが、流域住民の悲願です。しかし、大洲では「ダムを造らせてあげないと堤防を造ってもらえない」といわれていました。そんな馬鹿なと思っていましたが、この表を見ると本当かと思えます。