大洪水来ても知らぬと脅す知事
与党3党による中止勧告を受けて、記者発表での加戸愛媛県知事の発言


 平成12年8月、山鳥坂ダムは与党3党により中止勧告を受けました(【状況】2「計画発表から現在までの経緯」 参照)。下は、その後行われた「10月知事定例記者会見」の記録からの抜粋です。(※下線、色は筆者)



(質問)
 山鳥坂ダムについて、長浜町や大洲市の議会等の反応なども様々報道されているが、それぞれ受入れに対して応じるような構えをみせながら、やはり、基本は反対という強い姿勢が根っこにあるような印象を受けている。知事としては、今後の調整に向けて、どういうふうに感じているか。
(知事)
 基本的に、今、大切なことは、年内というタイムリミットが切られている中で、国として、事業を中止ではなくて、継続するというとりあえずの結論を出してもらうために、どうすればいいのかというのが基本的にあるわけでございますから、具体的な条件の詰めはともかくとして、ダム建設についての必要性ですね、つまり、治水目的、言うなれば、洪水調節と流量の維持ということを考えた時に、山鳥坂ダムが必要と考えるか、考えないか、基本はそこにあると思いますので、長浜町、大洲市、両方共に、治水面からも山鳥坂ダムは必要がないということの判断が出るんであれば、それは、もう、中止せざるを得ないと、私は思ってます。
 ただ、そこまで、もし、ご決心なさるならば、それは、町長、市長並びに町議会、市議会の問題ですけれども、将来の洪水の問題が起きた時に、国や県の怠慢とは言わないでほしいと。それは、自らが、それを覚悟の上で、ダム工事の中止を求めたものだと、私は理解したいと思ってますし、また、そういう結論にはならないであろうと想定はいたしております

<全文はこちら(愛媛県庁ホームページ)>


 この発言は、当時大きな問題となりました。

 引き続き、【治水】3「肱川の洪水一覧」、【治水】4「切望される堤防建設の予定は?」もお読みくださいますようお願い申し上げます。